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18.1.29

そば打ち初段合格(優秀賞)

 昨日・本日と、全国麺類文化地域間交流推進協議会が認定する「素人そば打ち段位認定さいたま大会(初段・二段)」の初段の部に参戦しました。
 結果は初段合格、おまけに優秀賞を戴きました(自慢)。
 初段には54人がエントリーし、49人が合格(合格率91%)でした。ちなみに、最優秀賞1名、優秀賞2名です(また、自慢)。
 
 最優秀賞は、同じさいたまそば打ち倶楽部所属の福○さん。若い方ですが、落ち着いた所作で極めて基本に忠実。教科書のような技術です。切り終わったそばも大変美しい姿をしています。実力は既に2段3段といったところです。
 
 一方、私のこと。
 かっては自衛官をやっていまして、いわば命のやり取りの訓練をしていた訳ですから、そば打ちの試験などであがったりしてはいけないのですが、やはりあがりました。

 例えば、蕎麦打ち作業の最初の動作でそれが出ました。
 開始の合図で、まず、足元に置いてあるバケツの水で手を洗うことから始めるのですが、気があせっているものですから、チャッチャと、いい加減にやってしまいました。この動作(手洗い)はゆっくり丁寧にするようにと、何遍も何遍も耳タコで指導を受けていたのですが、開始の合図(太鼓)で瞬間的に平常心を失ってしまいました。恐らく減点されています。
 この後も、ほぼ我を忘れた状態で作業を進めて行きましたが、訓練は十分に積んでいるという気持ちがありましたからパニックというほどの状態ではなく、はた目には淡々とした動作に見えたかもしれません。

 自衛隊では訓練について次のようなことを言っています。
 いわく「訓練で汗を流し、戦場で血を流すな」と。
 つまり「普段の厳しい訓練が必要だ」ということなのですが、あわせて「実戦では訓練以上のことはできないぞ」ということでもあります。
 今回、この言葉を改めて認識した次第です。
 合格できたのは、必要な訓練は積んだ、というある種自信のようなものがあったからで、また、最初の手洗いの段階をミスったのは普段それをやっていなかったからでした。

 
 さて、私は昨日に受験をしましたので、本日は残りの受験者の奮戦振りをゆったりした気持ちで観戦いたしました。
 試験を実際に体験したあと、第3者の目で見ていますと色々なことが良く見えます。
 
 一番感ずるのが、皆さんおしなべて、あたふた、あたふたとされている。余分な動きが多くて、目も定まっていません。例えば、使い終わった道具等を戻すのに、あっちに置こうかこっちに置こうかとウロウロしているのです。最初に、作業全体の統一的な考え方を作っていないのか、あがってしまってそれを忘れてしまっているようなのです。また、それに加えて、時間に追われるものですから、あたふた、あたふたが更にひどくなるのです。
 では、どうしたらよいのか。
 答えは、簡単。
 「訓練で汗を流し、戦場で血を流すな」だと思います。
 何事にも通ずることかもしれません。

 (今回は、右写真があるので、なんかえらそうなことを書きました。m(_ _)m )

 

 以下は、名人のデモストレーションなどを通じて感じた技術的な事項などのメモ。
1 鉢の高さ
  適当に考えていましたが、低めで上から覗き込むような位置が良いようです。(次項に関連)
2 力(ちから)の使い方
  基本的考え方は、無用なエネルギーを使わない、ということです。大会の受験者を見ていると、多くの方が必死の力を出しておられます。力が加わっているほど良い(美味くなる)という考えがあるようですが、必ずしもそうではないように思われます。例えば、高橋邦弘さんのビデオを見ると終始ふんわりとした力の入れ方に見えます。
 もうひとつ例えば「捏ね」の作業では、腕力ではなく体重(重力、加速度・・)を活用する体さばきが大切ということです。スポーツにも通じるように思えますね。
3 水回し
  水回しの第1段階では、指先はぷらぷら状態で行なうことが大切のようです。
  そして「粉→パン粉状態→粒状態→ピンポン玉状態」がスムーズに移行することが大切です。
  この辺を次の目標にしようと思います。
4 切り
  私の場合、姿勢が自然体でなく、どこかに無理があるようです。
  また、包丁に力が入っています。2、3回空打ちをしました。たたんだ生地の手前の部分を刃先で捉えて、そのまま前方に滑らすように切っていく・・のがポイント?
  

 

18.1.28

蕎麦寿司

 突然に思いついて、前回の稽古会で習った蕎麦寿司をやってみました。
 具は、きゅうり、玉子焼き、でんぶ。
 寿司ご飯の代わりに蕎麦を、海苔で巻き込んで、適当にカットすれば出来上がりです。巻いた海苔がほどけないように接着用として、お湯で練った蕎麦粉を使います。


 出来上がりは、しまりのないゆるゆるの何とかみたいになりました。ぐっと締め付けるコツがあると思うのですが、要研究です。

  めんつゆにつけて食べるのですが、味は、娘に言わせると「不思議な味。なにかだまされているような感じ。」だそうです。たしかに、見た目は普通の巻き寿司の格好ですので、その気でかぶりつくと、その期待を完全に裏切る味がする訳です。
 総評は「まずくは無い。」でした。
 たまに、目先を変えたいときに良いかもしれません。


 本日(土曜日)は、蕎麦打ち段位認定大会。
 私、初段を受験いたしました。
 初段の審査のポイントとされているのは、(蕎麦500g中力粉200gの量を用いて、)
1 所要時間は40分以内
2 蕎麦の切り揃い率60%以内
3 蕎麦を持ち上げて20pくらいに繋がっている
4 打つ姿勢が堂々として落ち着いている
5 蕎麦粉の散らかりなく、道具衣服身体の汚れも少ない
等です。(※二段は、これより厳しくなります。)


 二段位には40名が受験、2〜3割の方が落選。なかなか厳しい審査でした。
 初段位は、本、明日にわたって54名が受験します。
 結果は明日。
 今日は5時起き、また久しぶりの緊張で疲れました。

 

17.12.31

千社札(せんしゃ札)

 神社などに張ってある名札です。
 正しくは、「せんしゃふだ」というのだそうです。
 私のごくごく近い知り合いにハイセンスのデザイナーがおりまして、頼んだらこころよく作ってくれました。
 なんと、只。本当は幾ら位かかるのでしょうか。
 
 とりあえず、お礼代わりに急須を一つ差し上げました。今度、陶器を作って差し上げたいと思っております。
 文字は、私の名前「」、雅号?「たか陶」、倶楽部名「さいたま蕎麦打ち倶楽部」の3種です。
 いかがでしょうか。

 とりあえずの用途は、麺棒のケースの装飾用です。 このケースは、内径30mmの紙製の筒でして「紙管(しかん)」といいます。長さが1m。麺棒ケースにぴったりなのです。
 こんど、そばうち倶楽部の稽古会にさりげなく持って行ってさりげなく自慢をしようと思っています。

 

17.12.24

柚子きり蕎麦

 本年最後の倶楽部例会。
 本日のテーマは「変わり蕎麦、柚子切り」です。

 変わり蕎麦の代表の一つは「柚子切り」です。
 季節を味わう蕎麦です。
 練りこまれた柚子の黄色とほのかな香り。
 色と香りを同時に味合う贅沢の一品です。
 
 変わり蕎麦では、更科粉を使います。更科粉は、蕎麦の実の中心部分だけを挽いたもので、たんぱく質がなく、純度の高いでんぷん主体の粉です。いわゆる更科蕎麦ですが透明で蕎麦の香りも少なく食感がプリッとした上品な出来上がりです。
 変わり蕎麦の場合、普通の蕎麦粉ではなくこの更科粉を使う理由は、こちらが透明で蕎麦の香りも少ないという点にあります。練りこんだ、柚子、ゴマ、抹茶・・・などの色や香りが良く引き立つからなのですね。

 さて、作り方です。
 でんぷん主体の粉ですので普通の蕎麦粉のように水でつなげるのは困難です。
 そこで、湯回し(湯練り)など、お湯を使ったやり方で繋がりやすくします。
 本日は、糊状のベースを使った方法を習いましたのでそれをメモします。細部は、こちらをどうぞ。

 私もトライしましたが、練りこみが不足し少し短めになってしまいました。
 味は、まぁまぁ。
 柚子の香りがなかなかでした。

 

17.12.17

ボランティア

 蕎麦うち倶楽部に入会して蕎麦うちを本格的に訓練し始めた理由は2つありまして、美味い蕎麦を自身の手で打ちたいということと、定年後に社会に対する報恩としてボランティア活動をしたいという思いがあったためです。
 蕎麦打ち倶楽部に入って2年目ですが、ぼちぼちとそのボランティアが始まりました。
 今月始めは老人養護施設、今回は知的障害者支援施設・・・、私自身の役割は大変小さいのですが、積極的にやって行きたいと思っています。

 

 さいたま市にあります、知的障害者・通所授産施設「かやの木作業所」というところで「かやの木フェスタ2005」という催しものが行なわれ、私の所属する蕎麦打ち倶楽部が蕎麦コーナーを担当することになりました。
 朝8時の準備から午後3時半の片付けまでほぼ1日のボランティア活動でした。
 好天も手伝ってなかなか盛況でありまして、約300食を売り上げ、実費を差し引いた収益を寄付することができました。
 

 (私が打ったわけではありませんが)自信の一品。
 皆さんおいしいおいしいと言って食べていただきました。ひと様に喜んでいただき、施設の方に喜んでいただき、大変充実の一日でした。
 意外だったのは、小さい子さんがおいしいと言いながら一人前を食べてしまうのですね。日本人の食生活の舌になっているということなのでしょうか、美味いものは美味いということなのでしょうか。

 仕込み段階のスナップ。
 あらゆることにプロ級の腕前を持つ橋○さんの薬味(ネギ)作りの状況。
 見事な包丁さばきです。
 切ったネギも美しいですが、ちゃっちゃっと切って、右のざるにさーっと落とす手際もお見事。

 

17.12.7

麺棒さばき

 本日は、稽古日。
 麺棒のさばき方について指導を受けました。
 私の場合、延しの際に最後まで力が入りすぎている。麺棒を転がしていって、最後の部分は力をスッと抜かねばならない。これがコツであるとのことです。
 左の写真は、丸出しの工程ですが、この時点に至っても力が入っているのでこの部分に段差ができるなどして、厚さが不均一になる要因になります。この時点ではスッと力が抜けていなくてはなりません。
 写真はありませんが、本延しの場合も同様でして、生地の最後まで押さえるとその部分が薄くなり勝ちになります。また、(これも本延しの場合ですが)先の方まで麺棒で押していくと結果的に生地の表面を先の方へ引きずっていくことになるので、生地の表面に鮫肌状の細かい裂け目ができてしまいます。言い方を変えると、麺棒は上から下方向に押さえつけるような使い方をし、先の方へ転がしていくにつれ力を抜いていく、ということが肝要であるということなのです。

 その他@、私の場合、延しの段階できれいな円形(後半は四角)にしようという意識が強過ぎて麺の厚さがでこぼこになってしまう、とのこと。まずは、均一を旨とせよ、とのことでした。

 その他A、巻き棒に麺を巻きつけて延し台の上を水平面内で回転させる動作が何回かあります。その際、私は全体を持ち上げて、それを行なっていたのですが、持ち上げると切れたりする恐れがあるので、台上から離さずに、いわば擦るようにして回転させるのが適当である、とのことでした。

 その他B、角出しをする際に生地の端の部分は押さえつけないようにする。(説明は、やや難しいので省略します。)

 「さばき」は、このほかに包丁さばき、手さばき、体さばき・・・があります。
 いわば、蕎麦打ちの基本的動作です。(ゴルフで言えば、スイング。海上自衛隊の用語では「術科」。)これらが、しっかりできていないと上達は望めません。
 また、もたもたしていると見た目もかっこ悪い。
 蕎麦とか寿司は粋でないといけない、と私は思っています。

 

 

17.12.3

駒板作り(その2)

 完成品です 。
 長さ30p、幅25p、枕の高さ2.5pです。
 包丁の当たるところには、厚さ3mmの黒檀を貼り付けてあります。
 張り合わせの部分です。
 割と綺麗に仕上がりました。

 材料です。写真の下から、
■板用=アガチス材;5mm厚×25p×30p・・長さ60pのものを購入して半分にカット。今回分は試作。残りの分できちんとしたやつを作る予定。
■枕部分用=アガチス材;1p厚×2p高・・・板厚5mmを加えて2.5p高の枕にします。前回作ったのは2pでやや低いく、稽古場にあるのは3pでやや高い。それで2.5pにしました。
■そり防止=チーク材;5mm厚×2p巾・・・前回の駒板の余り材料です。
■枕部分の包丁に当たる部分用=黒檀;3mm厚×3p幅。

 今回最大の難関。
 そり防止用の板をL字型に継ぐことにしました。
 このために、際鉋(きわがんな)の最も安いやつを買いました。写真の奥に少し見えているのがそれです。
 最初に「ケ引き」で筋を入れて、カンナで削っていきます。
 なかなか真っ直ぐな平面がでませんが、最終的になんとか出来ました。
 そり防止用のチーク材も同様にして、際鉋(きわがんな)で削りました。
 こちらは、繊維方向に削りますから、比較的簡単でした。
 ただし、調子に乗りすぎて深く切りすぎてしましいました。

 後知恵ですが、削る部分の巾を少し大きくしておいて、相手方と合わせながら削れば良いのではないかと思いました。つまり、合わせ目の部分に余裕を持たせておいて、隙間がぴったりになるように少しづつ削るのです。最初に隙間が出てしまうと調整が難しくなりますから。
 これを、接着剤をつけて張り合わせます。
 クランプ、を総動員して圧着しています。また、縦方向にも圧着させねばなりませんから、ゴムひもを使って縛っています。
 私は、だいたい、このゴムでやっていますが、本当は「はたがね」という道具を使います。
 はたがねも欲しいなぁ。
 枕の部分の取り付けです。
 板の切り口と良く一致させることが必要です。
 また、クランプの跡が残らないように板や紙を当てることが大事です。
 今回の眼目。
 枕の部分に黒檀を貼り付けます。ここが包丁に当たるわけですので、硬い材料であることが必要です。
 本当は、一体構造にすればよいのですが、黒檀は工作が大変だろうと思い、よこのような安直な方法にしました。
 上に飛び出た部分は、鋸で切って、サンドペーパーで削りました。
 
 細部の仕上げをしていませんが、おおむね完成。
 後方は少し丸みを付けようと思っています。
 来週あたり、サンドペーパーをかけます。
 最終仕上げは、くるみの油で磨く予定です。

 なお、この状態で、夕方蕎麦を切りました。
 試作のつもりでしたが、まぁまぁだと思います。
 少し大きいかな、という感じですが悪くありませんョ。

 

17.11.27

鴨せいろ。作りました。(内容が前回とダブリますが、自分でやったのがなんとなく嬉しくて・・)

 鴨の肉です。近所のスーパーにありました。脂肪がしっかりと付いています。
 台湾産です。中国産なら問答無用でパスですが、中華民国OK。
 国内産は、非常に高価で、しかるべきデパートの地下食品売り場で売っているそうです。

 高橋邦弘さんのNHK講座では、包丁で切れ目を入れてこのまま焼くようになっていましたが、我が倶楽部の教えでは、厚くもなく薄くもなく刺身のように切ってから焼きます。

 レアの状態で止めます。
 鍋には、鴨の油が出ています。
 お皿に血が出ていますが、このくらいが適当だそうです。
 これ以上焼くと肉が硬くなります。
 ネギに焼き目を付けます。
 この時点で、ものすごく良いにおいがします。
 ポイントは混ぜないことです。
 じっと、焼き目が付くのを待つ・・・。
 湧き立つネギのこげる匂い・・・。鴨肉の油がこれに絡まって・・・。
 
 簡単な割りに大変幸せになれます。
 別に準備したつゆに、上の鴨ネギを投入。沸騰直前に火を止めて完成。
 つゆに油が浮いています。
 
 前回、これを「鴨なんばん」と書きましたが、正しくは「鴨せいろ」でした。
 作った蕎麦を、このつゆに付けて頂きます。

 まずまずでしたが、麺が細いのが玉に大キズでした。

 

17.11.26

麺の太さの決め方

 

蕎麦の味は、麺の太さに大きく影響されます。細くもなく太くもない適度な太さというのがあります。太いとモソモソして美味くないし、細いとモズクのようにチュルチュルでこれまた美味くありません。
 お勧めは1.5ミリ角、(厚さと巾で表わせば、)1.5ミリの厚さに延して、1.5ミリの巾で切る訳です。
 したがって、作業を行なう上で、
 第1のテーマは1.5ミリの厚さに均等に延すこと(延しの作業)、
 第2のテーマは1.5ミリ巾で均等に切ること(包丁の作業)、
 ということになります。

 この1.5ミリ厚に延すというのがなかなか難しい。どうしても、薄く薄く延してしまいがちです。
 この厚さを測るのに、高橋邦弘名人は、「延しながら生地の影を見なさい」と言っておられますが、我々にはちょっと分かりません。
 そこで蕎麦打ちの真髄「計数」です。

 私は、再来月に、蕎麦打ち初段を受験する予定です。課題は700gをを40分以内に打ち終わる、というものです。そこで、700gを例に「計数」してみます。
 
 700gに加水して、玉にすると体積は840立方p位だそうです。
 よって、
 840立方p=1.5mm厚×約75p巾×75p巾
 という関係が成り立ちます。
 つまり、75pの方形を作れば良いわけです。そうすれば、厚さはおのずと1.5mmになります。

 こう、言うのは簡単で、実施は難しいと言わねばなりませんが、そこは訓練な訳です。
 大事なことは、目標を明確にして確認をしながら作業をすることです。(・・と、実は先生から指導されました。)
 確かに、今まではなんとなく作業をしておりましてモズクのような蕎麦を作ってました。
 今後は、だらだらと作業するのではなく、節目、節目に一呼吸おいて、麺棒を片手でかざしてグッと計測しようと思います。

 

17.11.20

鴨なんばん。うまい。

 騎西町文化会館で行なわれた健康づくりセミナーそば打ち教室をさいたま蕎麦うち倶楽部で支援をしました。
 約30人の方に蕎麦うちを体験して貰い、お昼には、高技能の会員がデモで作った蕎麦を食べて貰うのですが、今日のメニューは「鴨なんばん」。
 私は「蕎麦はざるに限る」と決めきっておりましたが、本日12時をもってその考えを変えました。
 美味いのですね、これが。
 参加された方々からも感激の声が上がっておりました。(企画も内容も100点でした。会長の手腕です。)
 
 もちろん、蕎麦が良くて、つゆが良いのですがネギと鴨の味がこれまた良かったですね。
 今度是非やりたいと思います。
 ところで鴨の肉は、普通の肉屋に売っているのでしょうか。

 

 鴨の切り身を軽くフライパンで炒めたものです。
 あまり炒めすぎると固くなってしまうので、そこそこでストップ。
もう一度火を通りますから、本当に軽くで良いようです。状況を見ていると、肉汁がフライパンに出だすころが良いように思われました。
 上で出た肉汁の中でネギのぶつ切りを炒めます。
 炒め方は、ガシャガシャとかき回さずに円柱の側面部分に焼き跡が出るようにじーっと待つようにします。(写真参照)
 鴨の油分、肉汁と程よく絡んで、また、焦げ目の感じが良いですねぇ。
 作っておいたつゆに鴨とネギを入れ、火にかけます。
 煮立つ直前に、火を消して、出来上がり。

 写真はありませんが、これと同時並行で予め打っておいた蕎麦を茹でます。
 普通のざる蕎麦のように水洗い、水切りした麺をこのつゆにつけていただきます。
 

 

17.11.19

初めての十割そば

 同じような写真がこの2、3回続いていますが、きょうの蕎麦は十割蕎麦(生粉(きこ)打ち)です。
 つなぎ用の小麦粉が丁度底をつきましたので、つなぎ無しで打ってみました。
 留意点は、
 やや水分多目。
 良く捏ねる(引き延ばす感じ)。
 ・・・ということでしょうか。

 延しの際に生地の端が切れ(割れ)やすくなっていますが、無視をしてどんどん作業をしました。
 ただ、取り扱いはそーっとそーっとしないとべりッっと破れてしまします。

 何とか、繋がりました。
 味は、普通でした。
 
 蕎麦打ち倶楽部の先生方が打たれる蕎麦とはだいぶ違います。先生方のは適度に長くて、かどが立ってスキッとしています。見た感じは普通の二八とあまり変わりません。
 

17.11.16

水回しの手の形

 本日稽古日。
 来年1月に昇段試験(初段)を受験するので、私自身も、また倶楽部全体にも緊張感が漲っております。
 先生方が受験予定者にマンツーマンで付いて細かい指導をしていただきました。
 中身の濃い時間でした。

 さて、今日のLESSON成果。

1 水回しは最初の1分半が重要。
  「水回しを開始したら、この間(1分半)ひたすら手を動かし続けること。粉を払ったり、指を拭いたり余計なことは一切しない。」とのこと。
  私は、蕎麦うちのテーマは「均一」「計数」ではないかと思っています。この水回しの段階では、粉と水をまんべんなく「均一に」混ぜ合わせること、そのために、出来るだけ鉢の中に「均一に」なるように手を回す。そして、今日気づいたのですが、約1分半が重要であると言うのであれば、1分半と言う時間を回転数に換算して「計数」するようにしたらどうでしょうか。いいと思いますね。
 片方の手が一回転するのに約1秒ですから、おおよそ100回位数えれば良いでしょうか。

2 今日の標題「水回しの手の形」について。
 水回しの際の手は出来るだけ大きく広げる、と習いましたが、それを受けて素直に手を広げると左の写真のようになります。これを見ますと、手の左側が大きく空いてしまいます。これは「均一」の哲学?にやや反する訳です。たいしたことはないと言えばそれだけのことですが、少しこだわってみようと思います。
 形としては下の写真のように、粉に対して5本の指が等間隔に立ち上がっているようにするのが良いのではないかと思います。

 

 今日の稽古で、水回しの後段で小さい玉にしていく際に、この手の形が適当であると教えられました。
 つまり、水回しが進み、パンの粉状態から、小さな粒状態になりそれが玉状態になっていく訳ですが、この過程を5本の指の中に閉じ込めるような状態で移行させていくのだ、ということだそうです。こうすることで、特に手のひらを使って粒を押し転がすようなことをする必要はありません。自然にまとまって行きます。ということでした。
 私としては、非常に納得しました。
 また、「均一」の哲学にも良く一致しますので、極めて満足でもありました。
 

17.11.4

原価90円(麺棒作り、その3)

 麺棒つくりにちょっとハマッてしまいました。
 ホームセンターをのぞいていたら、征木で、木目が詰まっていて、なおかつ真っ直ぐな角材が目にとまりました。1本は米栂(べいつが)で1.8m、1本はホワイトウッドと称する輸入材で90cmです。
 驚くなかれその値段。ホワイトウッドは1本なんと90円。完成品の麺棒は良いもので1万円、普通のもので5、6000円で売っています。90円でいいものができたら、ものすごい幸福感に浸れるのではなかろうか。早速取り掛かりました。
 下は、墨付け中の写真。側面に1:√2:1の比率の幅で線を書き入れます。これで、一辺が√2に相当する正八角形ができます。削りの状況は17.3.20の記事を参照してください。

 
 下の写真は、ほぼ完成の状況。仕上げとして豆乳で皮膜を作ると良いということなので、豆乳の「塗布−乾燥−削り」を繰り返しています。(前回は、なかなかうまくいかなかったので、途中からくるみの油に切り替えました。)
 左の写真は全景。長いものから順に、米栂1.1m、ホワイトウッド0.9m、米栂0.7mです。1.1mのものは巻き棒に使う予定です。
 右の写真は末端部分のアップ。右端の棒がホワイトウッド。原価90円!ですッ。

 

17.11.3

少しづつ良くなっている?

 縦長にしなければならないという、なんとなくうれしい写真です。
 最近、比較的安定的に長めにつながるようになりました。
 水回しがスピーディにかつ均一にできるようになりました。鉢全体を見ながら、均一に手が回っているかどうかをチェックしながら実施することがポイントのようです。
 また、捏ねについても、陶芸の菊練りと同じ要領で比較的スムースに行なえるようになりました。
 問題は、延しと切りです。
 しかし、鉢3年、捏ね3ヶ月、切り3日といいますから、先は明るいのではないかと思っています。

 左の写真は、切りの状況です。
 以前に比べると均一性が増してきたように思います。(前がひどかったから。)
 以前は、駒板を軽く押さえるようにしていました。駒板が麺帯の上をうまく移動しないのではないかと最初から決めていたからです。こうすると、駒板が滑って、かえってだめです。
 今日は、全体を通じて駒板を強く押さえ気味にして切って見ました。
 そういえば高橋名人の駒板など、指を置く場所が窪んでいました。力が掛かっているということだろうと思います。
 

17.10.9

最新作と当面の課題

 最近、比較的安定的に蕎麦らしいものが出来るようになりました。
 
 当面の課題は「切り」だと思っています。
 左の写真を良く見ますと平たくなった麺があります。これを改善しなければ・・。

 ちゃんとした「切り」ができるためには、包丁と駒板にかける力をバランスの良くすることが肝心のようです。
 姿勢が悪かったり、包丁のストロークが必要以上に大きかったり、切り終わりの包丁の位置が麺帯の中心でなかったり、包丁の峰を倒す方向がスクエアでなかったり・・、情緒的なものは一切ありません。
 ぼやーとした作業ではなく、きちんきちんとしていないとびしっとした蕎麦にはなりません。
 
 出来上がりの麺も角(かど)があることが必要でして、角がとれて丸くなり、とろーんとした麺がありますが、あれは蕎麦はいえません(ちょっとオーバー?)。
 そういえば蕎麦の実にも角がありますね。「そばだつ」という言葉はここから来たんだそうです。

 なお、私の最新作(写真)がびしっとした蕎麦に出来上がっているということではありません。(念の為)
 
 

17.9.25

包丁の鞘つくり

 完成状態です。
 材料は、アガチスという木材です。これを選んだ理由は厚さ5ミリで幅広の板が他になかったからです。

 きっちり収まっています。

 出来上がりの寸法に型取りして、削り出し。
 左の小さい写真のやすりが大変活躍しました。
 また、この材料は比較的目が詰まっていてかつ柔らかいので、大変スムーズな作業ができました。
 しかし、その分、余計に切り込まないように大変気を使いました。
 縁材に使ったのは、桧です。厚さ3ミリで、包丁の厚さと同じです。(左の写真は、縁材を圧着しているところ。)
 縁材については、(包丁がしっくりと納まるように、)鞘の中央部の隙間が狭くなるように、この縁材の断面には、内側に向けて狭くなるようなテーパーをつけるように少し削りました。
(これは、作業中に思いつきました。)

 片側に納めてみた状況です。
 このあと、2枚合わせて接着するのですが、この際、中央部を両側からクランプで挟んだ状態で(接着・)乾燥させました。これは、隙間が狭くなって、包丁の通りをやや窮屈にするためです。
(これも作業中に思いつきました。現物が目の前にあると発想の湧き方が良くなるようです。)
 
 しかし、結果的には、これらはやりすぎでした。 ややきつい納まり方になっています。(そのうち、適当にゆるくなるかなぁ、と思っています。)

 ぐっと力を入れないと入りません。
 少しきついですが、抜け落ちる心配は全くありません。
 当初、何らかのストッパーをつけなければいけないのではないかと考えていたのですが、不要となりました。
 案ずるより産むが易しで、作業をしているうちに状況は変化するものです。今回は良い方向に変化しました。
 

17.9.23

前回のリベンジなる

 今日は彼岸の中日。
 粉は、倶楽部から購入したもの。前回のものと違ってしっとりしています。
 前回のリベンジに燃えて、少し念入りに作業。
 麺帯は緑色がかっており、なかなか良い感じで作業が進みました。
 粉が良いとずいぶん違うという実感。
 
 ゆでは40秒。
 麺もよくつながって、おおむね可でした。
 家族にも好評でした。

 教訓その1、「素材」と「計数」の重要性
 つぎは、10月2日(土)にもっといいやつを打つぞぉ。

 

17.9.17

歯ぬかりのする蕎麦

 本日、500+100の二八。
 結果は、
 @上手くつながらず、
 Aおまけに食感が悪くいわゆる「歯ぬかりのする」蕎麦になってしまいました。
 普段は、おいしいおいしいといって食べてくれる子供たちも、全く箸が進みません。完全アウト。

 つながらなかった原因(言い訳)は、粉がかなり古かった、ということだと思います。
 普段は倶楽部から購入した粉で打つのですが、それが無くなっているときは近所のスーパーで買っています。しかし、今日は、少し先の米穀店にも蕎麦が置かれているのを思い出し、ひょっとして新そばが出ているのではないかと、自転車で買いに行きました。ところが新そばはまだ出ておらず、いかにも古そうな、陳列されっぱなしの弱々しい風情の蕎麦しかありませんでした。でもせっかくここまできたのだから、例の調子で「ま、いいか。」と買いました。(以上、粉が古かったからという言い訳。)

 次、歯ぬかりの話。
 結論的には、ゆでる時間が足らなかったので、緬の芯まで煮えていないということでした。
 つまり、芯は粉状態であったという単純な話です。
 ゆで時間というのは、前から気にはなっていたのですが、以前にどっかの講習会で習ったのは「約15秒」というものでした。そして、このことを補強するがごとく、ものの本によると、釜の中で緬が3回半回ったらそれで良い、という記事があったので、私は短時間でよいものとしっかり思い込んでいました。 一方、蕎麦打ち倶楽部でおっしゃっているのは40秒前後。また、現在NHKで放映されている「蕎麦打ち講座」でも、同じようにに「40秒」という数字です。

 そこで、残っていた一束を、45秒ほどで茹でてみました。
 そうしましたら、答一発、それらしいものに出来上がりました。

 子供たちも試食してみて、得心の表情。

 こと、ここに至って、私、がっくり。
 俺はなんていい加減な男なのだ。いままで、誤りを信じて来ていたのか・・。

 来週は、倶楽部から購入した上質の粉で、会心の一撃を狙うぞ。

<追記>
 NHKの高橋名人の講座の本によると、(家庭用の鍋の場合、麺をいれて)再沸騰して40秒と書いてありました。これに、麺の太さを考慮して秒時を加減するのでしょう。

 

17.8.17

君ィ、姿勢がきゅうくつ。

 本日、稽古日。
 これまでの反省から、少し固めにまとめました。
 一応、ここまではうまくいったのですが、延しがうまく四角になりません。(これは、少し慎重にやればなんとかなるような気がします。)
 今日の問題は、「切り」。
 田○ご意見番から、標題のような指摘を受けました。
 最初の頃に習った姿勢は、右45度に構えるというものですが、どうも私の場合、極端になっているようです。それで、きゅうくつだ、ということのようです。確かに、もう少し正面に体を向けると楽に切れそうです。
 また、駒に包丁を沿わせるようにするのと、畳んだ麺体の手前からスピードをつけてすべらすように切り始めていくのが大切のようです。
 ゴルフで言うと、スタンスとスイングですね、これは。

 

 

17.8.15

おろし蕎麦にはまる

 蕎麦打ち倶楽部の前回の例会(稽古会)で、おろし蕎麦の紹介がありました。
 この何回か自宅でそのおろし蕎麦を作っています(作るという程ではないのですが。)
 夏は、これ、合いますねぇ。
 我が家は、夏のお昼はそうめんが定番だったのですが、定番を一時交代です。
 ピリッとした大量のおろし大根とそばつゆがうまくマッチしており、なんとも言えません。
 私は、食べ物にあまりこだわらないの(グルメ番組が大嫌い)ですが、これはいいですねぇ。とにかくシンプルなのが、いい。
 また、やろうっと。

 

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